少子高齢化が進み、人材確保が難しい今、ママ社員の活用法を検討してはどうでしょうか?出産を機に退職する、部署を変える、時短を余儀なくされる…この考えって古くないでしょうか?これらを自ら臨んで行うのであればそれは一つの選択であり、応援したいと思いますが、日本の企業はこれらが当たり前であり、風習となっているとも言えます。
今回は、ダイバーシティ推進として育児と仕事の両立をするママワーカーにフォーカスし、どのような働き方があるのか?会社としての取り組みはどんなものがあるのか?をご紹介します。これから出産を控えている方、育児をしている方でもっと働きたい!活躍したい!と思っている方は大勢います。ママ社員でも働き方次第で十分活躍できることをご理解いただければ幸いです。
ダイバーシティとは
直訳は「多様性」ですが、ここで言うダイバーシティとは企業における多様な働き方を示します。例えば
- 性別
- 国籍
- 学歴
- 年齢
- 宗教
- 職歴
などにこだわらず、多くの人材を活用し、利益を生むなどです。
日本においては女性社員の活用や障害者雇用、ママ社員や在宅介護を行う方のワークライフバランスに合った働き方などを示すことが多いです。
日本における働くママの現状
以下の図はエン・ジャパン株式会社が子どもを持つ女性639名に対しアンケート調査を行った結果です。

参考:子どもを持つ女性の就業率は52% 正社員率はたったの◯% 【なぜ?】(https://www.huffingtonpost.jp/enjapan/story_b_7923820.html)ハフポスト日本版
上記の様に、職についているママは約半数です。
一方で、職についているママの正社員比率については以下の通りです。

参考:子どもを持つ女性の就業率は52% 正社員率はたったの◯% 【なぜ?】(https://www.huffingtonpost.jp/enjapan/story_b_7923820.html)ハフポスト日本版
全体の8%しか正社員ではないという現状です。
実際に私もママ社員ですが、周りのママ友を考えると同じような比率だと思います。
なぜ出産後に退職?なぜ正社員が少ないの?
では、何故ママ社員の中でも「正社員」が少ないのでしょうか?
私も3年ほど前に出産し、産後どのように働くのか?に対し悩みました。私自身の意見や周りの意見でよく上がったものは以下のような回答です。
- 子育てに力を入れたいので退職し専業主婦になる
- 仕事は続けたいが今のバリューを出せる気がしない(迷惑をかけるか不安)
- 出産後は時短勤務が決められており給料が下がるため割に合わない
- 出産したら辞めるのが当たり前の風潮がある
- 激務のため、育児との両立は難しい
- 夫の給料も安定しているので扶養に入りパートで対応する など
上記の図でもご覧いただいた通り、日本では女性の正社員比率が低いことの現況に、「仕方なく」退職する…や、「仕方なく」時短で働く、「仕方なく」転職するなどの選択があります。
ママ社員が働きやすい環境って?
では、どんな人がママになっても正社員でこれまで通り働いているのでしょうか?
子育てを疎かにせず、働きやすい環境があるが故に両立ができる…そんな取り組みについて紹介します。
会社にママに嬉しい施策や設備がある
- 勤務時間選択が可能
勤務時間をずらし、早朝出勤にし、帰社時間を早くすることや、保育園の迎え後は自宅で勤務の続きを行うなど、勤務時間帯をライフワークバランスに併せて変更できることで時短勤務にせずともフルタイムで働くことは可能です。
- 社内託児所が完備されている
保育園の定員オーバーで預けられない問題が都内では多く散見されますが、社内託児所を完備しており、社員利用することができれば産休・育休後の復帰もスムーズです。
- インフラが整っている
ノートパソコンやスマートフォン、タブレットなどの支給があり、いつでも何処でも作業ができるようになっていることで生産性高く業務を遂行することができます。
- リモートワークが可能
必要があれば在宅ワークも可能。病気で保育園に預けられない場合や子供の予防接種など在宅ワークを有効活用。また、曜日や時間帯によって分けたりすることで保育園のお迎えをパパと分担しやすいなどのメリットがあります。
- 会社以外でも利用可能なオフィス等がある
社外訪問がある職種の方は訪問先から帰社する時間がムダ時間となってしまいます。
しかし、レンタルオフィスや社外拠点などがあることでオフィスに戻らずともPC作業ができたり、商談ができることで業務生産性が上がり、限られた時間内でバリューを出すことが可能です。
- クラウド化が進んでおり社外アクセスが可能
テレワークや社外ワークに通ずる部分がありますが、いつもの業務を社外からでもアクセスできることで在宅での業務や訪問先からの作業が可能となります。
- 急な子供の病気に対応できるサービスや補助がある
残業をして保育園の延長料金を支払う、子供が病気のため自腹で病児保育に預ける…など頑張って働いても給料がそっちに取られているではコスパが悪いですよね。急な病気の際にベビーシッターや病児保育の負担補助があったり、24時間相談可能な病院と提携しているなど安心できるサービスがあると満足度が高いです。
ママ社員ができる業務の工夫
- TV会議の活用
既存営業など顧客への訪問が多い場合はTV会議への移行がおすすめです。
最近ではコロナウィルスの関係でTV会議の導入が一段と進んでいます。会社から近隣の場所でもTV会議をすることで移動時間が不要となり、業務時間に充てることができます。
また、TV会議をベースにすることで予定も組みやすくなります。
- スケジュール管理の徹底
細かい作業でもスケジュールのスタートとゴールの時間を設定することで生産性高く業務に取り組むことが可能です。また、退社時間に縛りがある場合、当事者以外はその時間に注意を置いていないことがほとんどです。周囲の人に認知してもらうためにも「退社時間」をスケジューラーに入力することをおすすめします。
また、外出が多い場合はアポイントの取り方にも要注意です。
朝夕は自宅に近い顧客の訪問を入れ直行直帰を活用すれば業務時間を大きく活用することが可能です。アポイントが顧客主導の場合、先方の希望日時になりがちですが、自信がママであることや時間に制限があることを顧客に伝えるとアポイントの誘導がしやすいです!(ここはママだけの特権です)有効活用しましょう。
仕事と育児を両立する工夫
- 時短料理
作り置きおかずや野菜をカットした状態で保存しておくことであとは焼くだけ・煮るだけ・添えるだけにします。炊飯器は朝出勤する前に炊きあがり時間を予約すればよいので帰宅後10分で夕食にすることができます。また、アレンジレシピもおすすめです!例えば「肉じゃが」を作ったら次の日は「カレー」にするためルーを投入!3日目は茹でたジャガイモを足して「カレーコロッケ」に!などと活用することで時短も叶います。
- パパと共有カレンダー
保育園にお迎えに行く日は誰なのか?お互いの帰宅時間は何時なのか?などを共有することで家事の分担や育児の分担をスムーズにすることができます。
共有カレンダーはスマホアプリもたくさん出ているので是非おためしください。
- スマホ業務アプリの活用
報告書を簡単に作成できるアプリや乗り換え案内、道路交通情報アプリ、名刺管理、チャットツールなどスマホを活用したビジネスツールは多種多様です。ご自身の業務の上で活用できそうなアプリを利用することで生産性を上げることも方法の一つです。
- 生協やネットショッピングの利用
土日に食品を買い溜めしたとしても、平日も一度はスーパーに立ち寄りたいですよね。
最近ではネットショッピングの食品も充実しており、当日や翌日に届くものも多くあります。ネットショッピングを活用したり、生協を利用することで買い物の手間を減らすこともできます。
- 便利家電の活用
IoTが進んでいる今、帰宅時に併せてエアコンを設定する、掃除はロボット掃除機を利用する、選択も乾燥機付きのものを時間設定し活用する…などスマホ一つで家事を手伝ってくれたり、グーグルホームなどのAIスピーカーで電気をつける、タイマーを設定するなど手助けしてくれます。これらを活用することも良いでしょう。
まとめ
今後、社内における女性活用を検討している方は是非、制度を整える参考にしていただき、現在ママとして働いている方、一旦職場を離れているものの戻りたいと感じているママはご自身ができる工夫を参考に、仕事と向き合っていただければと思います。