業務効率化について前回少しお話させていただきましたが、今回は特に『手法』にフォーカスしお話しさせていただきます。すぐにでもチャレンジできる意識的な方法からお金をかけて本格的に取り組むことまで、あなたに合った方法が見つかれば嬉しいです。
そもそも業務効率化って何でしょうか?
業務を効率的に進めるように仕組み化する…まさにそのままです。
そのために業務上の[ムダ][ムリ][ムラ]をなくすことと前回もお話しました。
業務効率化の手法を知る(企業編)
早速ですが、今回の本題です。
いざ、業務効率化を図ろうと思っても何からやるべきなのか?会社として取り組むことや個人として取り組むこと、お金をかけて行うことや無料で出来るものなど、手法は様々です。
よって、今回ここでは業務効率化を図りたいと感じている方に向けてなるべくたくさんの手法について紹介させていただきたいと思います。
業務内容の見直し(ムダの削減・排除)
ムダな会議の削減
皆様の会社では「この会議ムダだなー」と感じる時はありませんでしょうか?
例えば会議を行うための事前会議や進捗状況をただ報告するだけの会議などです。
議論する場でなく報告するだけの会議であれば排除し、報告する環境または可視化出来るように仕組みを変えましょう。
業務進捗を可視化出来るようにする
業務を行うにあたって誰が何をしているのか?現在どのぐらいの売上が立っているか?など進捗を報告しあう会議は必要ありません。そのため、個々人の業務進捗が可視化できるようにする必要があります。
- タスク管理表を作成する。
進捗状況を数字で図れるようにします。SFAなどの業務支援ツールを利用する。Excelやスプレッドシートで進捗管理をし、社内フォルダに格納する。またはクラウド上に保管し誰でも閲覧できるようにするなどです。
- チャットツールを導入する
チャットツールを利用し、毎週必ず進捗状況を報告するトークルームを作成します。
※しかし、人数が多い場合はトーク内容が埋もれてしまうためオススメしません。 - 会議のアジェンダを作成する
話す内容は事前に出席者に報告しましょう。また、アジェンダは時間配分がわかると尚更良いです。ムダに時間が伸びない様、タイマーを利用したり、会議をスタンディングで行う会社も増えています。
ムダな報告書作成を排除する
営業日報など提出させているだけで集計や分析をしていない場合、その作業はムダな作業となっています。提出しているのに読んでいる人がいない場合は報告書自体を排除する必要もあるでしょう。
ペーパーレス化
せっかくデータ化されているのにわざわざ印刷し、ファイリングをしていると言った業務はありませんか?保管場所にも困りますし、印刷コストもかかります。データは社内システムやクラウドで保管をしましょう。
働き方の多様化
リモートワークの推奨
オフィスにいなくても出来る業務はありませんか?例えば、資料作成やTELワークなどです。通勤時間のムダを削減できますし、急な子どもの発熱などで帰宅せざるを得なくなったママワーカーなど、自宅で業務を行えることで業務の遅延を防ぐことも出来ます。
リモートワークを行うためにはノートパソコンの支給やスマートフォン、ポケットWi-Fiなどインターネット環境を提供することも重要となります。
社外拠点の設置
外回りが多く移動距離の多い営業マンなどはサテライトオフィスやシェアスペースの活用も有効的です。わざわざ帰社せずとも訪問先の近くに拠点として使える場所があれば移動時間をムダにすることなく業務を遂行することが可能です。
ITツールの導入
経費精算システムや勤怠管理システムの導入
定期的に行う定型業務はシステム導入することで簡略化が叶います。
経費精算ではICカードから履歴をCSVでダウンロードできるものや、出発地点と到着地点を入力すると自動計算してくれるものなど、様々なツールが開発されています。
勤怠管理システムも社員証をカードリーダーに通すものから出退勤時にパソコンでクリックをするだけのものなど、多様化しています。
TV会議システムの利用
対面で行う会議と同時に昨今ではWEB上で行うTV会議が増えています。遠方のアポイントや人事面接などTV会議を行う企業が増えています。
TV会議システムを使用するにあたってカメラとマイク機能のついたノートパソコンを支給することを推奨します。
SFAなどの営業支援ツールの導入
Sales force automationと呼ばれる営業支援ツールはここ最近急激に増えたと思います。SFAでは業務進捗を可視化するだけでなく、分析機能やチャット機能など各システムにより特徴は様々です。
会社独自の仕様にカスタマイズできる場合が多く、利用料金は低額なものから高額なものまであります。
基幹システムの見直し・導入
今現在使っている基幹システムの見直しをする必要はないでしょうか?
外部サービスと連携出来ない。そもそも使いにくいが故に時間がかかる…など何か引っ掛かる部分があるのであれば基幹システムの見直しや新調も前提に考えても良いかもしれません。もしくは基幹システムと別システムの連携をすることでより快適に業務を行うことが出来るのであれば、基幹システムの活用方法の見直しをお勧めいたします。
RPAの導入
RPA( Robotic Process Automation )はロボットに人が行う定型業務を代行してもらうことが出来ます。例えば、毎日〇時にAシステムの日報をCSVで一括ダウンロードし、Bのフォルダに格納する。などの一連の流れをプログラミングすることで、事務作業を軽減してくれます。ロボットが業務を代行することによって業務効率を上げ、ムダな作業をなくし、残業などのムダな人件費を削減します。
AIの活用
AI(Artificial Intelligence)とは人口知能のことを言います。人間が機械に知識を覚えさせ学習させる。AIは与えられた知識(データ)を知能として活用していくシステムのことを言います。例えば消費者の購買データを覚えさせ、いつどの人が何の商品を買う可能性が高いか?などのデータをAIで予測し、ターゲットを絞り込んだ上で商品のアプローチを仕掛ける…などです。
但し、複雑なシステムのため、AIをうまく活用できる人材が社内にいることが必須となります。また、費用も高いためコストメリットの算出が必要だと思います。
ヘルプデスクBOTの活用
自社商品の販売や自社サイトの運営がある場合、お客様からの問合せ電話が定期的に来ると思います。「お問い合わせ」ページや「よくある質問」のページをホームページ内に設置していても「今すぐ解決したい」お客様は電話をした方が早い。と考えます。そこで最近流行っているのがヘルプデスクBOTです。
ホームページを開いたとたん「何かお困りなことはありませんか?」のようなチャットボットが突然現れたことはないでしょうか?これがヘルプデスクBOTです。
24時間いつでもどこでも質問が出来、すぐに回答が返ってくることでお客様対応はもちろんのこと、社内の質問に対する回答もここで解決することが出来ます。
社内での質問事項に電話対応やメール対応することなく、本来の業務に集中することで業務効率を上げることが出来ます。
音声ガイダンスの利用
ヘルプデスクBOT同様、特にto C向けのサービスをお持ちの場合、電話応対の入口を音声ガイダンスとし、事前に問合せ内容の種類別に担当部署に振り分けることも時間短縮の一つです。但し、音声ガイダンスにする場合、なるべくわかりやすく、短い文章で話し手に伝える必要があります。また、必ずオペレーターにつながるような「その他のお問い合わせ」などの転送先も用意しましょう。
会社支給アイテムを充実させる
ノートパソコンの支給
そもそもデスクトップパソコンのみの場合、事務作業は会社に戻ってからの対応となります。お客様先への提案などは資料をプリントアウトしなくてはならないためペーパーレス化も出来かねます。パソコンの使用頻度が高い業務を行っている方はノートパソコンへの移行もおすすめします。
スマートフォンの支給
近年スマートフォンの進化は著しく、パソコンを持ち歩かなくてもスマートフォン一台で業務が行える時代にもなってきています。カメラの画質等もデジタルカメラに引けを取らないほどになっています。また、スマートフォンは色々なアプリをダウンロードし、便利にカスタマイズすることが可能です。音声入力で話しかけたことをネット検索してくれる…など通話意外にも業務上の様々な場面でお役に立つツールと言えるでしょう。
チャットツールの使用
会社以外でもLINEなどのチャットツールを使用している方は多いのではないでしょうか?
最近は企業もメールや電話でのやり取りからコミュニケーションツールとしてチャットを利用するところが増えています。
プロジェクト毎にトークルームが分かれていたり、スマートフォンから写真や動画のアップロードも容易に行えるため、タイムリーに気楽に報連相(報告・連絡・相談)が叶います。
会社内の設備を見直し・充実させる
会議室の見直し
会議室が足りないため、会議室のスケジュールありきでアポイントを設定することはないでしょうか?業務以外での会議室利用の方がいるのか?そもそも会議室が足りていないのか?を見直す必要もあります。
集中スペースの確保
また、業務を効率よく進めるためには以下のような施設があることで業務が捗る場合もあります。
・架電ブース
・資料作成ブース など
プリンター
プリンターは社員の数に対して足りていますか?また、性能はどうでしょうか?
印刷のスピードに時間がかかる場合など性能面を上げることによっての時短も可能です。
ドリンクや軽食の用意
業務を進めていく上で飲み物を買いに行くためにコンビニに行く…などで時間を取ってしまうのであれば以下のようなアイテムをオフィスに用意することもおすすめです。
ドリンクバーなどがあることによって社員の士気も上がるメリットもあります。
・ドリンクバー
・自動販売機
・オフィスコンビニ・オフィスグリコなど
アウトソーシングを利用する
少子高齢化の影響もあり、新しい人材確保が難しくなっている現代では、一人の社員がいくつもの業務をかけもつことも。複数の業務を遂行することで業務に遅れが起きてしまうのであればアウトソーシングを活用することもおすすめです。
営業代行など業務委託する
業績アップのためには新規顧客を獲得したいが既存顧客のフォローで手一杯と言ったことはございませんか?例えば、商談に行く前の「アポイントを取る」ところまでを他社のサービスで代行してもらうことはいかがでしょうか?
業務効率化の手法を知る(個人編)
最後にカンタンに個人で出来る業務効率化についてです。
スケジュール管理を徹底する
何事にも時間を決めて行うことで効率が上がります。
- アラームやタイマーの利用
- ToDoリストの活用
をすることで時間を意識するようになり、ダラダラと作業をすることなしに業務を進めることが出来ます。
時短ツールの活用
テンプレートを使用する
無料のテンプレートサイト等を使用し、作成すべき資料などある程度形のあるものから仕上げることでゼロから作成するよりも一段と時間短縮につながります。
ショートカットキーの活用
パソコンのショートカットキーを覚えるだけでも大分違います。
▼参考まで
Windowsキー+m | 画面をすべて閉じる |
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Ctrl+tabキー | タブの切替 |
Ctrl+X,Ctrl+C,Ctrl+V | Ctrl+X(切り取り),Ctrl+C(コピー),Ctrl+V(ペースト) |
Ctrl+W | ファイル・タブを閉じる |
Alt+tabキー | ウィンドウの切替 |
まとめ
業務効率化に対する手法はたくさんあります。企業の色や個人の色に合わせて適したものを根気よくチャレンジすることをオススメします。あくまでも今回は業務効率化の手法について簡単な説明をさせていただきました。紹介した中でもっと詳しく知りたい!と感じるヒントが見つかれば幸いです。